少子化が形になり、声は消えゆき

 以前、地元の中学があった場所が更地になっていた。学校がなくなるって結構衝撃的な光景だ。改装はあるし、100周年の所もよくあるから学校ってなくならないという認識でいた。その後、何ができるのか見ると、学校施設と看板に書いてあった。学校を潰して学校を???よく見ると小中一貫校とのことだった。そういえば、近くの小学校の児童が少ないという話は聞いていたな。  

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 そこで一気にひとまとめにしてしまおうということか。出身の小学校がなくなるという話で反対の声が上がったと聞いていた。その影響がこれか。
 大学も改装してる間、そこの学生は別の校舎に通うことになった。街から学生が減ってどことなく閑散としていた時期でもあった。よく少子化問題という言葉は聞いていたが、街の空気で体感したのはここ最近だった。街は老若男女のバランスが整って活気になる。若い人がいなくても若者だけでも街はいびつに見える。

 大学は武蔵野音大と日芸がキャンパス全体の改装を終え、武蔵大学が一部改装をしてキャンパスが軒並みキレイになった。まさか中学校まで建て直しになるとは思わなかったが。

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 江古田は学生がいなくなるとスーパーなどの小売りと飲み屋だけの街になってしまう。それは消費だけする街なのだ。いずれはすり減っていき、さびれてしまう。生きてる間にシャッターだらけになり、消えていった小さな商店街を見たことがある。人口は充分にいるのに関わらずだ。その光景は街の死骸と言っても過言ではなかった。当時は駄菓子屋があったりして、子どもの頃に行った記憶が残っている。現実の商店街だった場所と記憶の差に虚しさを覚える。なくなったものを突き付け続けられる。

 最近の若い人たちはとても性格がよく、見た目もオシャレでいい人が増えたと思う。せっかくいい若者が増えても少ないのでは悲しい。もったいない話だなぁと思いつつ、店に向かうとまた工事中の建物があった。一体何ができるのだろうかと見ると武蔵野音大の付属高校ができるらしい。なるほど。義務教育は減っても高校は増える可能性があるのね。そういえば、高校はわりと多い。隣の区もあるし、私立もある。最近はサッカーができるグラウンドもできて、毎日、利用されている。

 今は転換期なのかもしれない。人工的にも衰退ではない。ここでしっかり盛り上げていけば、少しでも魅力を感じた人が江古田に来てくれるかもしれない。それがまた新たな魅力を生み、人を惹きつける。いい流れを作れるようになればよい。