目次
はじめに
日本各地で開催された庵野秀明展が遂に名古屋で開催されました!!
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私も一足遅れてゴールデウィークの連休中に見に行きました。
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会場は金山駅のすぐ側、金山南ビル。
特撮関連では、仮面ライダー展の会場としても使われていました。
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会場に着くと、仮面ライダー旧1号に扮する若かりし頃の庵野秀明氏のパネルが出迎えてくれました。
それにしてもよくできたコスチュームです。
展示① 庵野秀明略歴
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最初の通路には、モヨコ氏の描いた庵野氏の絵や庵野氏自身の自画像。
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そして、庵野氏が機械に関心を持つに至ったミシンか展示されていました。こういった小さなきっかけが今後の人生に影響を与えるということなんですね。
展示② 特撮プロップ
最初の展示場にたどり着くと、そこには、庵野氏が成長過程で慣れ親しんできた数々の特撮プロップが展示されていました。
特撮番組に登場するメカニックやコスチュームをはじめ、イラストや本編映像など、限られたスペースに所狭しと展示されており、大興奮。
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まずは怪獣映画で使用されたポスターや、東京タワーなどのミニチュア。「モスラ」で使われたものや、「ガメラ」で使われたものなど。
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「海底軍艦」の轟天号もあります。小さいので遠景用ですね。
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「緯度0大作戦」のメカニック。
緯度0は観たことがありませんでしたが、アルファー号は書籍などでよく見かけますね。
「マイティジャック」のメカは充実のラインナップ。
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ピブリダーは通常翼とガルウイングの2種類が展示。
「マイティジャック」は未見なので、この2種類がどんな風に異なり、どんな風に活躍するのかはわかりませんが、いずれ観る機会が楽しみです。
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小型ヘリコプター、バキー。搭乗しているパイロット人形もかなり精巧に作られています。調べてみたところGIジョーを使用しているという事ですね。
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万能戦艦マイティ号(左)とピブリダー(右)のロングショット用プロップです。過去に開催された特撮博物館ではマイティ号のアップ用が展示されていたはずなのですが、今回はロング用なんですね。
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コンクルーダー(左)にエキゾスカウト(右)。
こんなに充実した展示内容なのに、「マイティジャック」を未見なのが実に惜しまれます。
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こちらは「マイティジャック」ほか、初期ウルトラマンシリーズでデザイナーを努めた成田亨氏のイラストです。迫力のあるイラストですが、画集に載ってるだろうと思い込んであまりしっかり見てなかったのですが、家に帰って画集を見たら載っていなかったので随分と勿体無いことをしてしまいました・・・。
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イラストの隣には円谷プロ作品に登場する銃火器たちが展示されていました。右下のZATガンは「ウルトラマンタロウ」に登場する銃です。メッキ処理が施されているので、銃口から火花の出るタイプですね。映像ソフトに収録されているキャストインタビューでは、重かったと言われていたのが印象的でした。
ウルトラマンシリーズに登場した戦闘機も見てみましょう。
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「ウルトラマン」に登場するジェットビートル。
とてもかっこいいです!!
詳しい人はこの見た目だけで、いつの回に出てきたどのミニチュアなのかわかるみたいですね。
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「ウルトラセブン」のウルトラホーク1号。
分離するタイプの大型モデルです。大迫力です。
本当に大きくて置いてある事に気づきませんでした。
ホーク1号は分離合体ができる戦闘機ですが、劇中では片手で数えられる程しか分離していません。ミニチュアが大きくて取り回しが難しかったのでしょう。
いろんな角度から写真を撮りたかったですが、他のお客さんが映り込んでしまうので断念しました。
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「帰ってきたウルトラマン」より、マットアロー。
飛行音が聴こえてきそうなカッコよさです!!
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同じく「帰ってきたウルトラマン」より、
マットアロー2号(左)とマットジャイロ(右手)。
マットジャイロってもう少しボッテリしたイメージでしたが、結構シャープなシルエットをしているんですね。
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「ウルトラマンタロウ」より、スカイホエール(奥)、ラビットパンダ(左)、コンドル(右)。
タロウは1番好きなウルトラマンなので、戦闘機も思い入れがあります。
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コンドルの光沢感のある色合いは映像からは感じられない鮮やかさです。色がキレイ過ぎるので後からリペイントしたものかもしれません。
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「ウルトラマン80」より、スカイハイヤー。
機首の先端には、ピアノ線をかけるためのビスがつけられているのがわかります。
そういえば、「ウルトラマンA」や「ウルトラマンレオ」のメカニックは展示されていませんでしたね。
他の作品も見てみましょう。
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「マグマ大使」のロケット形態です。
世代ではありませんが、小学生の頃にスカパー放送で「マグマ大使」を観ていたので、とても懐かしいです。
奥には「ウルトラマン」のジェットビートルが展示されているのが見えますが、「ウルトラマン」と「マグマ大使」は同時期に放送していた番組ということもあり、夢の共演とも言えますね。
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「スターウルフ」のバッカスⅢ世。
LPレコードのジャケットでもお馴染みです。
う〜ん、この作品も未視聴なのが悔やまれます。
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ヒーローのコスチュームも展示されています。
左は初代ウルトラマン。右はウルトラマンジャックです。
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とても印象的なプロポーションをしていますが、まさか実際に撮影で使われたものでしょうか?
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ウルトラマンジャック。
経年劣化でボロボロです。
一昔前にヤフオクにジャックのコスチュームが出回っていた事がありましたが、まさかそのコスチュームなのでしょうか?
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初代ウルトマンとウルトラセブンの飛び人形もあります。
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セブンの飛び人形は顔のバランスが悪いところがポイントです。
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対してウルトラマンの飛び人形は顔のデキがいいですね。
この飛び人形はジェロニモン戦で羽手裏剣を空中に誘導してスペシウム光線で一掃する場面で使用されたものですが、他の場面でも使われてましたかね?
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ヒーローのマスクもあります。
世代ではないですが、ミラーマン(上段中央)やジャンボーグA(下段左)など、小学生時代にスカパーで見ていた懐かしい顔ぶれです。
幼少期からスカパーなんて子供に見せちゃダメですね。手の付けられない特撮オタクになります。
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歴戦の傷跡を感じるジャンボーグ9のマスク。
額の装飾が絶妙に中心線から外れてるところに手作りの息吹を感じます。
宇〜宙〜の♪勇〜姿の〜♪ナーンバーだ〜♪
その他、撮影禁止でしたが、「バトルフィーバーJ」のバトルフィーバーロボや、「電子戦隊デンジマン」のデンジタイガーも展示されていました。
バトルフィーバーロボは小学生の子供くらいの大きさがあり、そこから巨大戦艦バトルシャークの大きさが想像できます。
デンジタイガーはハッチの開閉部分が一体成型だったので、飛行用ミニチュアかと思われますが、1メートル程の長さで、感動でした。
展示③ 70年代マンガ・アニメ
宇宙戦艦ヤマトや機動戦士ガンダムなど、80年代のアニメブームに繋がる作品群のポスターやアニメ原画などを楽しむ事ができました。
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庵野氏が成長過程で触れてきたマンガ群がズラリ。
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こちらはガンダムコーナー。
DVDのジャケットでも印象深い宣伝ポスターが沢山。
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ガンダムのアニメ原画です。第一話で、ガンダムがはじめて立ち上がる場面の原画もあり感動もひとしお。
これらの原画が掲載された「安彦良和アニメーション原画集」も展示されています。(庵野氏が責任編集を担当しています)
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この本はとても良い本です。まだAmazonで購入できるみたいなので、気になった方は是非手にとってほしいです。私の持っているものは読みすぎて帯が無くなっていたり角が擦れてしまっていますが、ボロボロになるくらいまで読み込める本であることは間違いありません。
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続いてはヤマトコーナー。出口側にヤマトがあって、その手前にガンダムコーナーがあるので、時代を遡る順番で見る事になります。
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ヤマトの原画もすごいすごい。
象徴的な絵が多く、ガンダムのしなやかな絵とは違った硬質感を感じます。
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背景用イラストとその原画です。
ヤマトは未見なのでどこの場面なのかわからないところがもどかしいです。
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ヤマトのキャラクター原画や当時のグッズ等。
私がヤマトに疎過ぎるせいで、そこまでの感動が無かったというのが正直な感想ですが、アニメの歴史を紐解いていくにあたってヤマトは避けて通れない作品なので、いつか履修したいと心を新たにしました。
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ヤマトコーナーの出口には庵野氏が触れてきた作品の年表が展示されていました。知っている作品もあれば知らない作品もあります。これらを紐解いていけば庵野秀明という人間に近づけるかもしれません。
展示④ 自主制作作品
「ナカムライダー」や「ウルトラマン」など、工夫を凝らした映像や、学生時代に制作した一連の作品を見る事ができます。
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これは庵野氏が学生時代に製作した絵画です。
夕焼けの用水路を描いた絵(中央)もありますが、これはウルトラセブン第8話の特撮セットを意識しているような気がするのは考え過ぎでしょうか。
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庵野氏の作成していた同人誌や所持していたコレクションなど。まだちゃんと残っているのが凄いですが、学生時代の同人誌なんて本人からしたら黒歴史かもしれないのによく公開する気になりましたね。凄い。
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「ナカムライダー」の資料。「ナカムライダー」は映像を観たことがなく、今回その全貌を観ることができたので、大変嬉しかったです。アクションシーンの途中でニコニコしちゃう庵野氏が見どころでした。
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こちらは大学時代に制作したオリジナルアニメーション、「じょうぶなタイヤ!」の設定資料や絵コンテなど。この作品は「アオイホノオ」のドラマ版でも流れていたので印象深いですね。
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自主制作アニメ「Tea Time」の資料や原画。
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DICON3やDICON4の原画や資料など。
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パワードスーツの描き込みがすごい!!
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セル画のジェットビートルがイカす!!
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緻密に描き込まれたビルが木っ端微塵に吹き飛ぶ場面のセル画。ビルの存在感と爆発の迫力が同居する渾身のカットですね。
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かの有名な「帰ってきたウルトラマン マットアロー1号発進命令」の小道具一式。
マットアローはボール紙で作られているとのことですが、間近で見ると確かにボール紙です。核爆弾の入ったコンテナもあります。
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新規に作り起こされたマットアローとマットジャイロ。マットアローは80年代のセンスでかなりアレンジされており、どちらかと言うと「ウルトラマン80」のスカイハイヤーの雰囲気に近いですが、マットジャイロは元ネタの意匠を残していますね。
マットジャイロの手前には同スケールのMAT隊員が並べられており、その大きさが伺いしれます。
また、このブロックでは、DICONFILM版「帰ってきたウルトラマン マットアロー1号発進命令」で使用されていたBGMが流れており。なかなかに滾る物がありました。家でサントラを流せば庵野秀明展の興奮が蘇りますね。
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はじめて知りましたが、企画のまま終わったDICONフィルム版「サンダーバード」のデザインもありました。火星探検ロケットと題されていますが、サンダーバードで火星探検と言えば、映画版のゼロエックス号が真っ先に思い浮かびます。
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DICONFILM版のサンダーバード1号、2号。
どちらも元ネタのデザインにとらわれる事なく、それぞれのメカニックの用途を果たすためのデザインとなっています。真似する部分と真似しない部分の線引きが実に見事です。
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サンダーバード3号!!
シンプルで味気ないデザインのせいで、当時の子供人気は低く、プラモデルも数える程しか商品化されなかったという話ですが、他のサンダーバードメカに比べてイラストの点数が多いので、試行錯誤を感じます。
飛行機のようなアレンジもあれば、元ネタ同様にシンプルなロケット風なデザインもあり、どちらが決定稿になったのかワクワクします。
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サンダーバード4号と5号。
私は4号が大好きなので、5号のラフスケッチの下にちょこっとだけ描かれている4号の存在に不憫さを感じます。活躍の場が水中に限定される潜水艇なので、そこまで熱心にデザインされなかったのでしょうか?
対して5号はかなり意欲的なデザインになっています。世界各国からのSOSをキャッチする宇宙ステーションということで、無数のアンテナが張り巡らされているのがわかります。
これらはウィキペディアによると人間版サンダーバードという事らしく、実写作品の予定だったようですね。アニメ的ラインでデザインされたメカニック達がミニチュア特撮でどのように活躍したのか・・・できれば見たかったというのが本音です。
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そして、DICON版「仮面ライダー」!!
かなり本格的なデザインです。
配色から見て分かる通り、初期1クールの旧1号編をリブートしたかったのでしょう。80年代なのに既に90年代を先取りしたかのようなデザインセンスに感服!!
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最後に、DICON版「マイティジャック」。
「マイティジャック」といえば、円谷プロが莫大な費用をかけて制作したにもかかわらず大爆死した不遇の傑作という印象がありますが、庵野氏としてはその無念を晴らしたいというような思惑があったのでしょうか。私が勝手に想像して思ってるだけなので真実はわかりませんが、これも見てみたかった作品の一つです。
展示⑤ アニメ原画
庵野氏がアニメーター時代に携わった原画が、実際の映像や版権イラストと共に楽しめます。
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こちらは書籍に掲載されたイラストや、ポスター、CDジャケットの原画など。サンダーバードやヤマトなど、お馴染みの作品もあれば、コンバトラーVやガンダムなど、描いていた事が意外な作品もあり、面白い内容でした。
写真撮影は禁止されていましたが、「超時空要塞マクロス」や「メガゾーン23」など時代を賑わせたロボットアニメの原画もあり、マクロス第27話のデストロイモンスター登場シーンや、劇場版マクロスの戦闘シーン等、緻密に描き込まれたメカニック作画に見入ります。
ちょっと面白かったのは、マクロスの原画の中にちゃっかり、次回作「超時空世紀オーガス」のメカニックが描かれていたりと、遊び要素があったことですね。
その他、「オネアミスの翼」や、有名な「風の谷のナウシカ」の巨神兵の原画もあり、80年代アニメファンには感動の嵐だったかと思います。
展示⑥ ガイナックス作品
続いてはガイナックス時代の作品群の展示です。
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まずはロボットアニメ「トップをねらえ!」です。
もともとこの作品は庵野氏が手掛けていたわけではないのですが、企画倒れになりそうなところ、企画書を観て「このままやめるわけにはいかない」と一念発起した庵野氏が監督を務める事になったと解説がありました。つまり、後年語り継がれることになる、あの名場面の数々を救ったのは庵野氏に他ならないということで、感動しました。
「トップをねらえ!」が無けれは、スーパーロボット大戦にガンバスターが登場することも無かったですし、超合金魂でガンバスターが発売する事も無いわけです。庵野氏が奮い立たなければロボットアニメの歴史が変わってしまっていたことでしょう。
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「トップをねらえ!」コーナーの冒頭には、庵野氏が原画を手掛けたガンバスターのセルが展示されています。
普通なら美樹本晴彦氏が手掛けたノリコの絵に目が行くのかもしれませんが、私はロボットアニメオタクなのでガンバスターばかり見てしまいます。
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この力強く太ましい輪郭線!!
ガンバスターの気迫が伝わってきますね。
今回の展示で一番に穴が空くほど眺めた絵です。
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「バスターッ!!シールドゥッ!!」
ガンバスターがバスターシールドを羽織るカットの動画です。第5話を観ている時の衝撃が挿入歌と共に蘇ります。
得意気に「トップをねらえ!」を語っていますが、こうやって語る事ができるのも、「トップをねらえ!」をオススメしてビデオを貸してくれた友人や、スーパーロボット大戦のゲームを貸してくれた友人あってこそです。今更ながら友人たちに感謝する次第です。
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「トップをねらえ!」の次は「不思議の海のナディア」コーナー。恥ずかしながらナディアは全くのノータッチでこれまでの人生を過ごしていました。
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しかしながら、ノーチラス号のデザインを見るに、これは間違いなく「マイティジャック」のマイティ号の影響を受けているだろうなという雰囲気を感じるので、「庵野監督が過去に作っていた作品」という一言で片付けてはいけないものだなと考えを改めました。
ナディアも履修必須ですね。
「マイティジャック」に「不思議の海のナディア」、観るべき物が一気に増えて大変です!!
展示⑦ エヴァンゲリオン
次の階に上がると、庵野氏の代表作「新世紀エヴァンゲリオン」の展示ブースとなりますが、その前に小休止で、シン・ゴジラ、シン・ウルトラマン、シン・仮面ライダーの三大ヒーローが並び立つスペースがありました。
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特撮マニアとしては夢のような空間でした。
怪獣映画、巨大ヒーロー、等身大ヒーロー、それぞれの始祖的存在が並び立つ姿は崇高なる神殿に安置された神々の像とみまごうことなき光景です。
素晴らしい・・・。
これらヒーロー達が今の自分の血肉となっている事を誇りに思います。
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ありがとう・・・、ありがとう・・・。
それでは気を取り直してエヴァンゲリオンの展示へ向かいましょう。
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エヴァコーナーの入口では、旧TVシリーズ版のエヴァ初号機が出迎えてくれます。
今となっては、すっかり新劇版の初号機(腹部が緑色になっているもの)に取って代わられたイメージがあるので、旧TV版初号機は却って新鮮、懐かしい気持ちになりますね。
エヴァコーナーには最初期のデザインや設定の案などが展示されており、よくよく考えてみると、エヴァに関しては考察ばかり熱心に調べていたものの、肝心の制作過程についてはあまり知らなかった事を思い知りました。
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初期案のイメージと、その原画です。エヴァンゲリオンはロボットアニメの原点回帰を目指して作られたと解説されていました。エヴァはロボットアニメが次の時代に移行する起爆剤の印象が強かったので、原点回帰というのはちょっと意外でした。
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エヴァンゲリオン初期案の一部。
力強いパワーファイターのような雰囲気。
頭部もなんだか怪獣のようなデザインですね。
これが試行錯誤の結果、今のエヴァになっていくのですから凄いです。
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これはネルフ司令室の検討用模型。
立体物があると絵にするときにやりやすいですからね。よいですね。
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旧劇場版のポスターいろいろ。
シン・エヴァンゲリオンを観終わってしまった今となってはエヴァという25年の歳月をかけたイベントも懐かしいものになってしまいましたね。
思えば、特撮を一度飽きて観なくなった私を特撮に呼び戻してくれたのは他ならぬエヴァンゲリオンでした。
庵野氏が数多の特撮ヒーローへの感謝に対する報恩としてエヴァンゲリオンを作ったように、私自身もエヴァンゲリオンに感謝の意思を伝える時が来たのかもしれません。
ありがとう、全てのエヴァンゲリオン・・・。
展示⑧ その他の作品
エヴァコーナーの後に、庵野氏が手掛けたその他の作品コーナーがありました。
アニメでも手法に限界を感じて実写映画を制作したり、セーラームーンでセーラーウラヌスとセーラーネプチューンの変身シーンのコンテを切っていたり、シュガシュガルーンのオープニングコンテを切っていたりと、本当に知らなかったのですが、いろんな事をやっていたのですね。
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ちょっと気になったのは「キューティーハニー」です。庵野氏の過去作リメイクという意味では、キューティーハニーがはじめてのはずなので、これはこれで観ておく必要がありそうです。
勿論、歴代キューティーハニーを履修したうえで、どれくらいの原作リスペクトがあるのかを分析できるところまでできれば理想なのですが。
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こちらは、2010年代に開催かれた特撮博物館のポスターですね。
これはよかったです。
最初は全然興味無かったのですが、知人に「あなたは行った方がいいよ」と言われてなんとなく行ったのですが、間違いなく行ってよかったですし、最高の思い出にもなりました。
開催は名古屋市科学館でしたね。
写真で見ても味わえないものがプロップには詰まっていることを知り、それ以降は展示会にはなるべく行くようになりました。
展示⑨ シン・ジャパン・ヒーローズ・ユニバーシティ
展示会もいよいよ大詰め。
最後は、シン・ゴジラ、シン・エヴァンゲリオン、シン・ウルトラマン、シン・仮面ライダーの展示ブースです。
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シン・ゴジラからは3Dモデルから作成した全3形態の立体モデル。
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そして、映画ラストシーンでの尾部の先端が展示されていました。
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こちらはシン・ゴジラの初期スケッチ。
最初の頃は初代ゴジラのイメージに近かったんですね。
そういえば、特撮博物館の時点ではシン・ジャパン・ヒーローズ・ユニバーシティどころかシン・ゴジラの名前すらありませんでしたね。感慨深いです。
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こちらはエヴァンゲリオン新劇場版シリーズのポスター。エヴァンゲリオンは旧劇場版で完結してる気持ちだったので、新劇版は全然観てなかったのですが、シン・エヴァンゲリオンの公開に合わせて旧TVシリーズから全て観直したことがあります。
一度終わったものをまた最初からやるなんて、という気持ちもありましたが、いざ観てみたら新劇版もとても面白い。初期エピソードをバージョンアップした序、アスカ登場〜ゼルエル編までをエンタメに特化してリメイクした破。そして、新しい方向に舵を切ったQ。全てを肯定する形で大団円を迎えたシン。その全てが今はいい思い出になっていること、感謝しかないです。
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シン・エヴァンゲリオンからは、第3新東京村のミニチュアモデルが展示されていました。
ついついいろんなアングルで撮りたくなりますが、アニメ作画用の資料なので、なかなかいい画になりません。つくづく特撮のミニチュアとは作りが違うのだなという事を感じました。
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どこで使われたのかわかりませんでしたが、空の背景も展示されていました。写真だけだとわかりませんが、これ、絵なんですよね。
しかも描いているのが、「ウルトラマン」などで特撮セットのホリゾントを描いていた人ということで、痺れました。
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シン・ウルトラマンからは、デザイン検討用の立像、小道具などが展示されていました。
シン・ウルトラマン、今思い出しても本当にいい映画でした。ネタバレされるのが本当に嫌で嫌で、公開初日に有給を使って近所の映画館の最初の上映を観に行ったくらいです。
本当にあれはネタバレ無しで観ておいてよかったですね。
自分はシン・ウルトラマンを観るために生まれて来たのではないかと錯覚するくらいには感動する映画だったし、30年前のウルトラマンハマりたての自分に、「おまえは将来ものすごい映画を観ることになるから、どんなに嫌な事があってもがんばって生きろ」と伝えたいぐらいの内容だったと思っています。
幸せでした。
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シン・仮面ライダーからは各オーグのマスクなど。
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最推しのハチオーグのマスクです。
恐ろしい恐ろしい。
頭部から垂れている頭髪のせいで、生きたまま首をもいだかのような生々しさを感じます。スズメバチという本能的に恐怖を感じる昆虫の顔だからこそ、そう感じるのでしょうか。
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カマキリカメレオンのマスク。
原作版のかまきり男と、死神カメレオンは大好きな怪人だったので、一緒にまとめられてしまったのがちょっと残念でしたが、2種類の動物を合体させたとは思えない一体感で、実によくできています。
他にも、仮面ライダーやクモオーグのマスクも展示されていたのですが、写心を取り忘れました。
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最後は、庵野氏のこれからの活動について書かれたボードの展示を経て終了する流れとなりました。
さいごに
以上で庵野秀明展のレポートとなります。
最初、見に行った時、情報量に圧倒されて写真を全然撮っておらず、文字だけの解説になってしまったので、もう一回見に行って、レポートを書き直しました。
期待値が大きすぎたせいで物足りなさも感じましたが、トータルで言えばかなりよい展示だった事は間違いありません。
もう庵野秀明展を見に行った方は、このレポートを読んでいろいろ思い出してみるも良し。
まだ行ってない人で気になった方は、是非見に行って欲しいです!!
最後まで読んでくださり、ありがとうございます!!