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挨拶 – Adobe fireflyでストックイラスト
初めまして、オニビメイです。名古屋芸術大学デザイン学部出身で、普段はWEBデザイナーをしています。よろしくお願いします!! 今回はAdobe使用歴10年以上(!?)の強みを活かし、
Adobe fireflyについて世間でまだあまり言われていない活用方法を、ご紹介していきたいと思います。
Adobe Fireflyについて
画像生成AIとは?
現在(2023年10月)画像生成AIが流行っていますね。
代表的なもので言えば”Midjourney“,”Stable Diffusion“などがあります。
そもそも、ここでいうAIというのは機械学習のことであり、
データを解析し、そのデータから学習した内容を応用して、十分な情報に基づく判断を下すアルゴリズム
だそうです。 画像生成AIとは簡単に言えば「プロンプト(文章)から画像を作成する」
というものです。
つまり画像生成AIは「りんご」というプロンプトを受け取ったら
たくさんの画像データから
最も「りんご」だと評価されるだろう可能性が高い画像を生成するもの、になります。
しかし生成AIは画期的で先進的である反面、
著作権周りがまだ定まっていないという欠点があります。
「とあるたくさんのデータ」の出自元が
著作者が許可した画像だけではなかったためです。
💡 これはITを付け焼き刃で勉強している著者の独断と偏見による説明です。鵜呑みにしないようにお願いします。著者はPythonを勉強しようとして1日で挫折しました。
Adobe fireflyとは?
しかし、2023 年 6 月 22 日にAdobe fireflyがリリースされました。今まで著作権の問題が懸念されていた画像生成AIですが、Adobeは
安全な商用利用を可能にするための取り組みの一環として、初期の営利目的のFireflyモデルのトレーニングには、Adobe Stockの画像と、オープンライセンスのコンテンツおよび著作権の切れた一般コンテンツを使用しています。
と回答しており、社をあげて
著作権的にクリーンな画像生成AIサービスを提供する気概が見て取れます。
Adobe Stockの新しい可能性(収入面、制作面) – Adobe fireflyでストックイラスト
素晴らしいことに、
クリエイターにいつも付きまとう「お金」の問題を解決するいくつかの手段を
「Adobe firefly」は提示してくれました。
①AIのトレーニング素材を提供して、報酬を得る。
先ほどと同じページで
Adobe Stockのコントリビューターにご提供いただいたコンテンツは、Stockコントリビューターの使用許諾契約に従って、Fireflyのトレーニングデータとして使用されます。
とあり、Adobe Stock(ストック画像投稿サービス)に投稿された画像も
学習に使用されることになっていますが、
Adobe Stockコントリビューター向けに報酬モデルを用意しています。
とのことで、ストックイラストを販売している人は、
今までストックをダウンロードされる時の収入だけだったのが、Fireflyのトレーニングされた場合も収入になることになりました。
Q: Adobe Firefly のトレーニングに Stock アセットを使用した場合、Adobe Stock コントリビューターに報酬が支払われますか? A: はい。Adobe Stock Contributor との規約では、Firefly モデルを作成およびトレーニングすることがアドビに許可されています。またアドビは、Firefly ボーナス報酬プランを作成しました。このプランは、最初に商用リリースされた Firefly モデルのデータセットのトレーニングにコンテンツが使用された、すべての適格な Adobe Stock Contributor が対象です。 https://helpx.adobe.com/jp/stock/contributor/help/firefly-faq-for-adobe-stock-contributors.html
実際に私も以前作成したイラストにて
コントリビューター報酬を受け取ることができました。
②生成AIからストック画像を制作
Adobe Fireflyは商用利用可能で、
fireflyを使用した画像を使用して、Adobe Stockに作品を投稿することもできます。投稿する場合はAIが著作権、肖像権に違反していないか確認する必要性があります。
以前はフォトグラファーやデザイナー、イラストレーターなどしか
ストックイラストに参入できませんでしたが、
これからはもっと様々な人がストックに参入できることが期待できます!
(逆に言えばこれからは熟練の技能ではなく、
マーケティングが重要な時代になっていきそうです)
実際にAIでStock画像を作ってみよう
お待たせいたしました。いよいよ実際に制作をしていこうかと思います。
それではまずテーマを決めていきましょう。
テーマ : クリスマスリーフ,フレーム,水彩
どれもストックイラストでは人気のテーマです。早速やっていきましょう。まずはChatGPT君に聞いていきます。
"AdobeFirefly"で使用する、AI生成プロンプトを以下の要件に沿って考えてください。
【要件】
・用途:Illustratorでブラシ化して使用する。
・テーマ:クリスマスリーフ,フレーム,水彩
次にAdobe Fireflyに考えてもらったプロンプトを入れていきましょう。
なかなか素敵ですね!
それではここからデザイナー目線で絵を分析して、
Adobe Senseiや人力で色々修正していきましょう!(Illustratorを使います。)
①そのまま使ってみた。
文字をフォントで打ち直したり、画像をベクター化してみました。
そのまま使用できそうですね。
②ブラシにしてリースにしてみた
③ブラシにして線や背景画像と合わせてみた。
ブラシを使ってこんなものも作ってみました。
お花はこちらの画像から作成されています。
どの画像も全てベクター化(拡大しても画像がぼやけない)されており、
デザイナー目線で非常に使い勝手のいい状態に仕上がっているかと思います。
そして、データが重くなってしまっているかと思いましたが、
意外と軽量ですぐにストックにもアップすることができました。
最後に – Adobe fireflyでストックイラスト
ストックイラストは時間がかかり、画力自体の向上が難しく、
なかなか継続できなかったのですが、今回の方法は従来のものより大幅な時間短縮になると思われます。
絵が描けない方もAdobe Fireflyがあれば、
自分のイメージを手軽に表現できるのではないでしょうか?
以上、私の知識で少しでも皆様の「学び直し」の助けになれば幸いです。
ありがとうございました。