この記事は前回の記事の続きとなっています。
今回は、ロコモライザーと、目玉ギミックであるマイトガインへの合体について解説します。
ロコモライザー
ロコモライザーは、SL型のサポートメカ。
マイトウイングやガインを目的地まで運搬したり、マイトガインに合体したときの本体を形成します。
舞人の指令で地球上どんなところでも3分以内に駆けつける、という設定が魅力的です。
紺色のボディに差し色の金が映えるカラーリングも、派手さと上品さが同居しており、よくできたデザインです。
アニメだと、合体するために呼ばれて走ってくるくらいの出番しかないですし、これといった活躍もしないんですが、遠くから汽笛を鳴らしながらやってくる姿は、これからはじまるカッコいい合体シーンへの前振りでもあるので、とてもワクワクします。
設定だと、車体後部にはマイトウイングとガインを格納するためのスペースがあり、旧玩具版でもギミックとして再現されていたのですが、THE合体版では合体後の関節が仕込んである都合、オミットされています。
無くなったからと言ってどうという事は無いんですが、無ければ無いで寂しいです。
合体後のプロポーション調整のために、機関車とは言い難いフォルムをしているんですが、ボイラー部分が一回り小さくなっているくらいで、全体のバランスはそこまでおかしくない絶妙な塩梅になっています。
むしろ、前から見ると遠近法のメリハリが効いた印象になって、アニメ劇中でパースがつけられた作画の時の雰囲気に近い感じもあります。
合体後のフロントスカートの部分が長すぎて少し悪目立ちしてしまいますが、玩具としてのプレイバリューを踏まえるとトータルでは気になりません。
見慣れてくると、これはこれでいいような気もしてきます。
列車形態のマイトウイング、ガインとの比較。
小型メカは放送当時の実在の車両で、大型メカはSF的アレンジを加えた旧式の車両というのが面白いですね。
活躍シーンのようなイメージ。
パッケージの画像を真似したのですが、ロコモライザーが思いのほか小さいですね。写真で見ると遠近法みたいでしっくり来ますが、並べた時のボリューム感は無いかもしれません。
旧玩具版と比較してみましょう旧玩具版は機関車らしいプロポーションに上手くまとまっていて、ちゃんと機関車にも見えるしアニメ設定画のロコモライザーにもちゃんと似てるんですが、色が暗すぎて形がわかりづらいような気がします。
旧玩具版には、アニメ設定同様にマイトウイングとガインを格納するスペースがあるので、後ろから見ても楽しかったんですが、THE合体版はそういうのが無いので、いろんなところから眺めて楽しむ面白さは減ってしまったかもしれません。
旧玩具版もTHE合体版も全長は同じくらいなんですが、手堅くまとまった旧玩具版は不思議と小さく見えるし、全高が低くてメリハリのあるプロポーションのTHE合体版は何故だか大きく見えます。
どちらも甲乙付けがたいです。
なんだか、THE合体版を見慣れてくると旧玩具版のロコモライザーが太っちょに見えてしまいますね。どちらかと言うとロボット形態のプロポーションにしわ寄せを受けてアニメ設定から乖離してしまっているのはTHE合体版のはずなんですがね。
特急合体
さて、ここからはマイトウイング、ガイン、ロコモライザーの3大メカをマイトガインに合体させていきます。アニメと同じ順番で、旧玩具版と比較しながら、どこがどんな風に変わったのか、見ていきましょう。
「レーッツ、マーイトガイーン!!」
①ロコモライザー後部の分割
ロコモライザー後部を左右に分割して両脚にします。
アニメでは一番最初にここが変形するのですが、THE合体版では本来このタイミングで変形させるところではないので、そんなに開いてませんね。
旧玩具版ではキレイに開きますね。
②アンテナの取り外し
車体後部に付いているアンテナを取り外します。このアンテナ、アニメの合体シーンだと、最初(車体後部が割れるカット)だけ付いてるのに、次の場面(膝装甲がスライドするカット)になると突然無くなっているのが不思議でした。
ここは旧玩具版もどうようです。
③膝の変形
膝の金色の突起が起き上がり、青色の装甲がスライドすることで、太腿が露出して膝が完成します。膝の突起部分は、旧玩具版では変形機構が無いのに、アニメで印象的に変形していたので、今回ちゃんと変形できて嬉しいですね。
旧玩具版はこんな感じ。
装甲のスライド機構は旧玩具版のほうがスムーズでやりやすいです。このスライドギミックはいいですよね。太腿が隠れるので、いかにもロボットが変形してる感が無くなって、ちゃんと機関車に見えます。
④足首の変形
車体後部の黒い部分(アニメ設定だとリアウィング)を後ろに向かって倒すとつま先になります。
旧玩具版は爪先の部分しか変形しないので、足首全体が変形するTHE合体版の方がダイナミックに感じます。それにしても、足首が車体の背面に乗ってるだけでなんでこんなにもカッコよく見えるんでしょうね。
⑤胴体の変形
ロコモライザーの後部が180度回転すると、下半身が完成します。
アニメだとキレイにグルンと回るんですが、THE合体版はボイラーの外装を開いたり動輪を避けたりして、クリアランスを確保しないといけないので少しドタバタします。このTHE合体マイトガインの変形で一番面倒臭いところだと思います。
それでも、そこらのハイエイジトイに比べれば全然ストレスにならない程の面倒臭さです。
旧玩具版はボイラー部分をグルンと回すだけで完了します。もともと旧玩具版を元にアニメを作っているので当然なのですが。この胴体がグルンと回って下半身が完成するところが結構好きだったので、アニメみたいにサクッとできないTHE合体版は少し受け入れるまで時間がかかりましたね。
⑥フロントスカートの完成
先輪部分を折りたたんでサイドスカートに変形。
先端部分がフロントスカートになるのは旧玩具版と共通ですが、先輪部分の変形はTHE合体版で追加されたギミックです。
⑦頭部の取り出し
ロコモライザーのエンブレムを開いて、収納されているマイトガイン頭部を取り出します。他のギミックとの兼ね合いで、胸部を45°傾けた状態にしていないと、頭部が収納されている胸エンブレムを開く事ができないようになっていますが、胴体内部の空洞全体を使って、マイトガインの特徴的な左右に広がった耳のアンテナを収納できているのが見事です。
⑧肩ジョイントの取り出し
ロコモライザーの除煙板の一部をパタパタと開いて肩ジョイントを取り出します。ここがとてもよくできた構造をしていて、まさかジョイントが収まっているとは思えない外観になっているのが素晴らしいです。
⑨胸部完成
ロコモライザー先端を降ろすと胸部が完成します。
旧玩具とは異なるギミックなので、アニメのような手順での変形は再現できませんが、合体後の事を考えると全然気にならない部分ですね。
⑩バックパックの完成
ボイラーの外装部分と動輪基部を折りたたむと、バックパックが完成します。
実際のマイトガインのバックパックとは形状が違いますが、そんなに気になる程でもないでしょう。
これでロコモライザーの合体準備が完了しました。
まだ両腕が付いてませんが、この時点でアニメ設定に忠実なマイトガインになっていることがよくわかります。
ちなみに旧玩具版の胸部は、ロコモライザーの先端を倒すだけでほとんど完成します。簡単ですね。
サイドスカートは、ロコモライザー後部から取り外したアンテナを取り付ける事で完成します。
⑪ガイン、マイトウイングの変形
ガインは新幹線形態から、後ろ半分を下に移動して向きを変える事で左腕に変形。
マイトウイングもガインと同じ変形で右腕に変形します。
両腕の変形は旧玩具版も同様ですね。
⑫マイトガイン完成!!
ロコモライザーから伸びているジョイントの、右肩側にマイトウイングを、左肩側にガインを接続することでマイトガインが完成します。変わった形のジョイントですが、取り付けはむずかしくありません。
旧玩具版も同様、ロコモライザーにマイトウイングとガインを取り付ける事で完成します。
マイトガイン
マイトガインが完成しました。アニメと同じ手順での合体は不可能でしたが、そういうのは気にならなくなるくらいプロポーションが良いです。胴体が小さくて両腕の長い独特のバランスがかなり自然に再現されていて、まるでアニメの中からそのまま出てきたと言ってもよいくらいの雰囲気です。
横から見ても劇中のマイトガインそのもの。
自分で変形させておいて、本当に変形するのか疑わしくなるくらいです。
背面も文句なしです。
特にリアスカートは再現しなくても誰も文句を言わなそうなのにしっかり再現されていてすごいです
旧玩具版との比較です。旧玩具版は当時としても小顔でスラリとしていてプロポーションは良い部類だったのですが、流石にTHE合体版には敵いませんね。THE合体版を手に入れるまでは、旧玩具版のマイトガインがこの世界で一番カッコイイマイトガイン玩具だと思っていたのですが。30年の間の技術の進化は恐ろしいものです。
と、言うわけで長くなってしまったので、今回はこの辺にして、次回の記事では、完成したマイトガインでいろいろと遊んでみたいと思います。